ステレオビジョンによる道路領域の推定

田口智之 (1551057)


自律車両のナビゲーションは,動的環境から取得した情報によって環境認識を伴うことが多く非常に複雑な問題である.また,実際のアプリケーションは限られた演算処理能力で実現しなければならないという問題もある.特に,道路の検出は一般道に適用される先進運転支援システムや自動運転技術において重要な課題である.高速道路のように整備された道路環境でない場合,道路検出のために歩行者や駐車車両,歩道など様々な要因を考慮する必要がある.本研究では,フィルタ処理などを適用する2次元画像処理とステレオマッチングによる3次元画像処理を組み合わせたステレオビジョンによる道路領域の推定手法を提案する.2次元画像処理ではエッジ情報に基づいた高速な画像領域の分割を行う.また,3次元画像処理ではステレオカメラの外部パラメータを積極的に用いて,道路平面に特化したステレオ画像処理を実現する.2つの処理を統合することで高速な道路領域の識別を実現する.評価実験ではベンチマークを利用して,本研究の精度を確認した.