細胞イメージングのための視認性向上手法の提案

國吉房貴 (1551040)


イメージセンサ上で細胞を培養しながら観察を行うレンズレスの撮像手法であるコンタクトイメージングは,被写体の奥行に関わらずぼけが生じないため,被写体の立体的な構造の把握が難しく,また,細胞が有する微細構造で屈折,散乱した光の影響で取得される画像が不鮮明であるという問題がある.そこで我々は,シーンの光線空間を用いて奥行によるぼけを有する画像を生成する手法と,被写体を透過し直進する光と屈折や散乱によって広がりをもった光を分離する手法を統合するアルゴリズムを提案し,実際に細胞を用いた実験によって提案手法の有効性を検証した.