しかしながら,マルチコプターと操縦端末間の通信を暗号化し,その内容を秘匿する. マルチコプターと操縦端末のコネクションを切断し,GPSによる完全自動操縦に移行した場合は,パケットキャプチャが非常に困難となる.その場合の対策として,マルチコプターが送信するビーコン・フレームに着目した.多数のセンサーによりビーコン・フレームの受信状態を比較し,空中を移動するAPであるマルチコプターの飛行検知への利用について検討を行った. その結果,周辺の環境や時間帯に大きく影響を受ける場合があるが,良好な条件下においては,他の手法にはない長距離広範囲の飛行検知の可能性について示すことができた.
この発表では,およそ1年半に及びマルチコプターに対するセキュリティに取り組み,マルチコプターを安全に運用しながら得た様々な成果を披露する.