快適な温湿度環境への遷移を最小コストで実現する家電制御システム

宵 憲治(1451119)


本発表では,様々な家電デバイスを効率よく制御するコンテキストアウェアシステムの実現を目的に, 目標温湿度環境への遷移を最小コストで実現する家電制御システムを提案する. 提案システムは,著者らが以前から開発してきた任意の2つの温湿度間を最小コストで遷移させる 家電操作系列をシミュレーションにより求めるツールPathSimを用いて, 実空間における温湿度を目標の値に最小コストで遷移させる. 本システムを様々な環境で実現できるように,任意の家電の操作系列を記述可能な家電制御言語を定義し, PathSimの出力を提案言語の形式に変換する機能と,提案言語で記述された家電制御シナリオを実行し, 赤外線リモコン学習デバイスIRKitを用いて各対象家電を制御する機能を持つシステムを実装した. 本システムの有用性を示す実証実験として,実際のスマートホーム環境において本システムによる温湿度の遷移を行い, その消費電力量を計測した.その結果,PathSimのシミュレーションにより導き出された温湿度遷移の消費電力量と比べ, 20%程度の誤差で温湿度の遷移ができることを確認した. また,提案システムと人が日常的に行う空調家電の制御と比較するために, 単純なハイブリッドダイナミカルシステム(以下HDS)によって導出されたデバイス操作によりコンテキスト遷移を行った場合の消費電力量との比較を行った. その結果,提案システムは,HDSと比べて消費電力量を35%程度削減出来ており,十分な実用性を達成していることを確認出来た. paragraph delimiter

あとは、自由に HTML でつくってもらって結構です。なお、全体の分量として は、このページをプリントアウトした時に、A4 一枚程度になるようにしてく ださい。