ヒューマノイドロボットによる作業中の接触力を考慮した動作生成
袴田 有哉 (1451083)
ヒューマノイドロボットは人間に近い身体性を持っているため,人が行う作業の代行として利用できる可能性があり,人の負担を軽減することが期待できる.実際の生活空間ではドアや,冷蔵庫,引き出しなどの開閉動作が数多く見られ,これらの動作を習得することは重要な課題といえる.実際にドア開けの研究は数多く行われているが,環境に対する事前知識を持たないために動作が遅くなってしまうという問題があった.
本発表では,ヒューマノイドロボットが動作を行う際に発生する力を既知とすることで反力を予測し,動作中の動的安定性の維持しつつ動作時間の短縮を行う方法を提案する.まず,予見制御を使用し発生する反力の大きさを入力に用いて,ヒューマノイドの重心目標軌道を生成する.次に,逆運動学および分解運動量制御を用いて全身動作を生成する.実際に,本手法を用いて物体の押し動作を6[s],冷蔵庫の扉開けを12[s]で行うことに成功している.