無線MIMO信号の周波数分割多重化を用いる光オンオフキーイング重畳ファイバ無線リンクの品質評価

西保 和磨 (1451082)


 近年のモバイルデータ通信トラフィック量の急激な増加に対して, マクロセル基地局へのデータ通信のデータオフロードの導入が進んでいる. フェムトセルの数が増えるにつれ, 伝送路として用いられる光ファイバ無線(RoF: Radio over Fiber)の導入コストの問題が発生する. そこでRoFの導入コストを削減することを目的に, Ethernet回線を利用した光OOK重畳ファイバ無線(RoOOOK: Radio over On-Off Keying)が提案されている.

 一方, LTEやWiMAXなどで採用されているMIMO(Multiple-Input Multiple output)-OFDM(OrthogonalFrequency Division Multiplexing)は同一時間に同一周波数に複数の空間ストリームを伝送する技術である. したがって, リモートアンテナから放射する前の空間ストリームを独立して伝送する必要がある. 同様に, RoOOOKリンクにおいて無線MIMO信号を伝送するには多重化が必要になるが, 先行研究ではMIMO信号の多重化方法について検討が行われていなかった.

 本発表では多重方式についてFDM(Frequency Division Multiplexing)適用の提案を行い, 計算機シミュレーションを用いたMIMO-OFDM信号の特性評価結果を報告する. また, RF信号品質の改善手法について再生中継方式を提案し, 計算機シミュレーションを用いた評価結果を報告する.