インドネシア配合生薬の効能予測と配合ルール解析

田中 雄希 (1451071)


本研究では, インドネシア生薬 (Jamu) の情報科学的な解析による効能の予測と 効能に関連する配合ルールの抽出と目的としている. インドネシア生薬はインドネ シアにおける伝統的な生薬の総称であり, インドネシア国内で広く一般に普及して いるものの, 安全性と信頼性の向上が課題となっている. インドネシア生薬の成分 においてどの化合物が効能に関係しているかを解明することで, 従来では暗黙知で あった配合のためのルールを明示的にし, より信頼性のある創薬を可能にする. その ために, 機械学習を用いることで, 生薬の構成成分からの薬効の予測と効能に有効な 配合ルールの抽出を行う. その結果, ランダムフォレストを用いた効能予測では,10- 交差検定による予測精度は 65% 以上を達成した. また, 107 パターンの配合ルール を抽出し, 化学的に妥当なルールであるかを評価を行い, 効能にとって有効なルー ルを含んでいることを確認した.