複数文書要約は、同じ対象について記述された文書の集合から，与えられた要約長を満たす単一の要約文書を生成するタスクであり、内容性と可読性に優れた要約文書を生成することが目的である。本発表では，近年自然言語処理の分野において有用性が示されている単語のベクトル空間表現を，文の順序付けモデルに用いる．提案する順序付けモデルでは，文のベクトル表現間の順序関係をニューラルテンソルネットワークで表現することで，従来手法に比べて，談話構造の順序関係を的確に捉えることが可能となる．文の順序付けの良さを評価するための実験を行った結果，提案する順序付けモデルが従来手法と比べて，高い精度を示すことを確認した．