本研究は, 高齢者の発話機会の増加を目的とした, 相槌, 復唱, 自動応答文生成機能を示す機械応答とソーシャルメディアネットワークのユーザコメントを併用することができる対話ロボットを提案する. テレビのスポーツ観戦時などに, シーン内容に応じて, ソーシャルネットワークのチャット内容を選んできて, 高齢者の発話に対して, 迅速でかつ自然な応答を返すための実験対話システムを構築する. この実験システムに対して、相撲やバラエティ番組15分間を用いて, 高齢者が提案したロボットと会話実験を行った. その結果, 提案ロボットが高齢者の対話意欲を継続させることが可能であることを示す. この結果, ロボット自身が自律的に発声する対話内容だけでなく, ソーシャルネットワークのチャットなどを併用することが有効であることを示す.