自律型車椅子ロボットの快適搭乗のための複数の生理指標を用いたロボット挙動情報提示の検証
橋本 稜平 (1351086)
搭乗型移動ロボットの1つとして,車椅子ロボットの自律走行に関する研究が多く行われているが,その多くは物理的な衝突を回避する安全性や目的地まで自律走行するための制御方法に主眼が置かれている.
搭乗者の快適性を考慮した研究も報告されているが,自律走行中にリアルタイム計測し評価する事は行われず,対象とする快適性低減の要因は限られているのがほとんどである.
本研究では,自律走行時に搭乗者の快適性の向上を目的として,自律走行時に感じる搭乗者のストレス原因の解明および,ストレス原因の中でも大きな要因であるロボットの挙動情報共有の不足を解決することを狙いとする.
そのため,ロボット挙動情報の提示システムを提案し,生理指標である心拍および発汗を用いて,挙動情報共有がどのような種類にストレスイベントに有効であるかを検証する.
本研究では,ストレスイベントと各生理指標反応との関係性を検証するため,実際に屋内通路で自律走行中に複数のストレスイベントを発生させる実験を行い,その時の生理指標反応結果から得られたストレスイベントの分類に関して説明する.
その後,分類したストレスイベントごとに情報提示の有効性を検証する実験を行い,挙動情報提示がどのような種類のストレスイベントに有効であるかを説明する.