多層ニューラルネットワークを用いた筋電位に基づく不特定ユーザに対する動作認識手法

小原 和馬 (1351028)


筋電インタフェースは,筋電位から動作を推定し,それに応じた制御を行うシ ステムである. 筋電位は個人差が大きいため,限定されたユーザのみが利用できるインタフェースが開発されてきた. しかし,インタフェースのアクセシビリティの観点において,不特定ユーザが利用できることが望ましい.

そこで本研究では,不特定ユーザが利用できる筋電インタフェースの開発のため,未知のユーザに対する動作認識の性能を改善することを目的とし,その手法を提案する. 提案手法では,多層ニューラルネットワークによって筋電位の個人差にロバストな特徴抽出を期待する. ここで抽出された特徴量を用いてラベル識別を行うことにより,未知のユーザに対する認識性能の改善を図る.

未知のユーザを想定した動作認識実験において,前腕によって引き起こされる7動作の認識により提案手法の有効性を検証した. 検証の結果,安全性の観点において認識性能の改善を確認した.