同時音声翻訳システムにおける訳出速度と翻訳精度の向上

小田 悠介 (1351023)


々を取り巻く社会の国際化に伴い,多言語間での意思疎通の必要性が増して いる.話者同士がお互いの言語を理解しない状況下では通訳者による意思疎通の 補助が行われるが,人的資源や金銭面の負担を考慮すると常に通訳者に頼ること はできない.これらの言語の壁を乗り越える技術として音声翻訳システムが研究 されている.音声翻訳は話者の音声を計算機により解析し,聴取者の言語による 音声に変換,出力するシステムであり,従来のような同時通訳者の仲介なしで多 言語間のコミュニケーションを可能とする.この中でも特に同時音声翻訳は講演 や日常会話に特化したシステムであり,話者の発話終了を待たないで翻訳結果を 提示することにより,意思疎通の同時生を維持することができる.本研究では同 時音声翻訳システムの訳出速度と翻訳精度を目的とし,機械翻訳システムの改良 を中心とした各種手法を提案する. (特許対策により中略)これらの手法により,従来よりも同時生が高く,な おかつ翻訳の精度も高い同時音声翻訳システムを実現することができる.