ミドリムシにおける次世代シーケンサを用いた代謝パスウェイ情報に基づく遺伝子発現解析
奥田 裕樹(1351022)
ミドリムシEuglena gracilisは嫌気条件下においてバイオディーゼルの燃料となるワックスエステルを生成することが知られており,石油の代替燃料として期待されている.本研究では,脂肪酸合成経路を含めた二次代謝経路に関する遺伝子の同定および環境変動における挙動を調べるために,次世代シーケンサを用いた網羅的な遺伝子発現解析を行った.はじめに好気条件で培養し,その後嫌気条件下で24時間培養を行ったミドリムシとその葉緑体欠損株の計8サンプルにおいて, RNA-Seqおよびde novoトランスクリプトームアセンブルにより,脂肪酸合成経路における遺伝子発現変動を確認した.また,代謝パスウェイ情報をもとにした発現変動解析によって,協調して変動する遺伝子群を特定した.