姿勢制御中の震えを軽減するロボティック筋力トレーニングシステム

石原 佑彌 (1351007)


ヒトの姿勢制御においては主動筋と拮抗筋による関節剛性の調整が重要であると言われている. しかし,筋の相互作用から引き起こす伸張反射により4-12Hz程度の振動が発生することが知られており,安定した姿勢制御の妨げとなっている.

本研究では,トレーニングにおいて姿勢制御における振動を効率的に軽減させるロボティック筋力トレーニングシステムの開発を行う.発表では振動の発生する運動生理学的なメカニズムを紹介し,振動を軽減させうる可能性のあるトレーニング理論を紹介する.また,本研究で開発したロボティック筋力トレーニングシステムの概要を説明する.

そして,ロボティック筋力トレーニングシステムを用いて,提案したトレーニング理論と一定の負荷を与える筋力トレーニングで6週間の検証実験を行った.

実験では初めの4週間トレーニングを行うことでトレーニング効果を調べた.また,残りの2週間は何もせず,トレーニング終了後の効果の持続を調べた.実験前,実験開始2週間後,4週間後,6週間後の4回計測を行い,経時変化と比較検証でトレーニングの有効性について述べる.