センサデータを用いた乳幼児見守り支援システムに関する研究

齊藤 桂 (1051077)


乳幼児の育児においては見守りが重要である. しかし家事や在宅勤務の都合上,常に乳幼児に目を離さず集中して見守り続けることは現実的ではない. そこで本研究では自力で移動が可能な生後6ヶ月以降の乳児〜小学校就学までの幼児を住宅内で見守る際にセンサデバイスを用いて支援する手法を提案する. 具体的には,乳幼児にセンサデバイスを装着し,加速度やデバイスの向きから乳幼児の状況や警告の必要性を判定する. 一方,保護者側の端末には乳幼児の状況を表示し,強い衝撃や横たわったまま動かない等の異常と疑われる場合には警告音等により保護者に注意を促す. これにより乳幼児に何らかのアクシテントが発生した場合に素早く対処できると考えられる. さらに,提案手法の有効性を評価するために実施した実証実験により,歩行や座りなどの平常時の行動, 走行などの激しい活動,睡眠・昏倒などの横たわり状態の継続,転倒・転落による強い衝撃を検知し保護者に通知・警告できることを確認した.