目的指向型対話の脱線検出を目指した不要発話の検出
吉田 理貴 (1251117)
複数人が集まり、目的にそって、協調的に物事を決定する”話し合い”という行為は意志や情報の共有を行うために非常に重要な役割を持っており、社会的活動を円滑に進める上で重要である。
一方で、話し合う目的とは異なる方向に話が進む”対話の脱線”によって、無駄な時間を過ごすことも日常的に発生している。
仮に、人間の会議にシステムを参加させ、対話の脱線を回避させることができれば、短時間でより有意義な話し合いができると期待される。
本発表では、その初期段階として対話の脱線検出を行う。
二人が協調して問題解決にあたる設定の対話コーパスに対して、発話の必要・不要を自動分類する問題に取り組む。
分類の素性として、”言語的特徴量”、”音響的特徴量”、”話者の特性を考慮した素性”、”話題遷移特徴量”を使用することを提案する。
本提案手法の有効性を確認するために、自動要約の一般的な手法であるMMRと比較し、MMRの欠点と本提案手法の利点を述べる。
また、提案素性の組み合わせによる必要・不要発話の分類率の調査と検討を実施し、各特徴量を分析する。