高次多項式近似を用いたモノドロミ作用素のスペクトル計算に基づくむだ時間系の安定解析

増井詠一郎 (1251093)


本研究では, モノドロミ作用素のスペクトルの近似計算法を検討する. この作用素は, むだ時間系の時間遅れ長ごとの状態遷移を表現する. このとき, むだ時間系の安定性はこの作用素のスペクトルで特徴付けられる. 従来研究では, サンプル値制御系で用いられる高速サンプル/高速ホールド近似に基づき, 作用素のスペクトル計算を行列の固有値問題に帰着している. さらに, 1次, 3次多項式をホールド関数として用いる手法が提案されている. これらの結果より, 近似多項式の次数を増やすとスペクトルの計算効率が改善されることが示されている. そこで本研究は, より高次の多項式ホールド関数に用いて, どこまで計算効率が改善するか検証する. そこで, 高次多項式近似による行列表現の導出を行い, 数値例によって従来法と比較し, 計算効率の改善効果を確かめる. また, この近似手続きの数学的妥当性を与える.