RGB-D画像を用いたRandom Hough Forestによる物体認識と姿勢推定

豊吉 政彦 (1251070)


近年,工場等で作業をする産業用ロボットに加え,人の生活空間のような複雑で変化の激しい環境で活動するロボットの研究開発が盛んになされている. そのような環境で高度なサービスを提供するためには,ロボットが自ら周囲の環境を認識する必要がある. そこで,本研究では複雑で変化の激しい環境において,ロボットのための物体認識を実現することを目的とする.

物体の認識は画像処理の分野で長く取り組まれてきた問題である. J.Gallらは,一般化Houg変換\cite{Duda:1972:UHT:361237.361242}と,Random Forestという2つの手法を組み合わせた,Random Hough Forestを開発した.

本論文では,J.GallらのRandom Hough Forestを拡張し,ロボットのための物体認識を実現するための手法を提案する. J.GallらのRandom Hough Forestを複数の物体について認識できるように拡張し,さらに位置だけでなく,物体の姿勢も推定できるようにした. また,RGB画像に加え,各ピクセルの物体からの距離を表すDepth画像を加えたRGB-D画像を用いて,より照明条件やスケールの変化に対して頑健な認識ができるように改善した.

提案した手法を用いて実験をして,既存の手法の結果と比較し,提案手法の有用性を示した.また,実際のロボットに搭載して実験した結果についても述べる.