触覚情報に基づく能動的な物体識別のための探索行動の学習
一圓 健太郎(1251009)
ロボットが実環境でタスクを実行する際,使われる技術の一つに触覚情報に基づく物体識別がある.
物体識別は物体の特徴を調べるため,ロボットが物体を押す,擦るなど,物体に探索行動を行う.
このとき,用意した探索行動をあらかじめ決めた順番で行う場合を受動探索と呼び,タスク達成に必要な情報以外も多く取得し,短時間に得られる識別に必要な情報が少ないため,識別に時間を要する.
能動探索は,現在得られている情報を基に必要な情報を得られるように次の行動を選択するため,必要最小限の探索時間で物体識別が可能である.
本研究では,触覚情報に基づき能動的に物体識別を行う問題について考える.
XuらによるBayesian explorationは,触覚情報を基づく物体識別において,探索行動の能動的選択が識別性能を向上させることを示した.
しかし,探索行動セットはあらかじめ人手で用意する必要があった.
これは目的タスクに応じて再設計が必要となり,用意するための設計の手間と時間が必要となる.
本研究では触覚情報を使った能動的な物体識別のための探索行動セットを強化学習を用いて自動的に生成する方法を提案し,自動学習環境を開発した.
また,実機にてその有効性を確認した.