今日, 安価で簡易的な脳波デバイスが販売されており, 医療や研究といった目的だけではなく, エンターテイメントとしても商品化され続けている. 今や脳波デバイスは, 気軽に体験することができ, 技術者が脳波を用いたアプリケーションを独自に開発することも容易である. その中で, 感性を生体計測デバイスから得られた情報をもとに評価できるシステムはメディア評価, コミュニケーション支援等, さまざまな分野で応用できることが期待されている. しかし今日, メディアの評価は主にテスターの主観評価で行っており, 脳波を用いた評価はまだ評価方法として浸透していない. 主観評価だけではテスターが感じる長所や短所を正確に特定することは困難である. 一方, 動画像に対して脳波による生理学的な感性評価を行う研究が行われており, それらの研究とアイトラッカーのような生体計測デバイスによって得られる情報を用いることで, 評価に対する原因の追求も可能である. 脳波を用いた感性評価システムは社会的ニーズがあり, 分類精度の向上を図ることはとても重要である.