スケジュール化された局所重み付き回帰によるフィードフォワード学習制御

土居 昭博 (1151071)


制御を行う際には, 制御対象の動特性を数学モデルで表す必要がある. しかし, 制御対象の動特性がすべての動作点において同じであるとは限らず, 単一のモデルで表すことには限界がある. Just-In-Timeモデリングは局所的なモデリング手法の一つであり, 学習データをすべて蓄積しておき, 要求に応じてリアルタイムでモデリング, 制御方策の決定を行うものである.

本研究では, Just-In-Timeモデリングの一つである局所重み付き回帰(Locally Weighted Regression : LWR)をスケジュール化したうえで, それをフィードフォワード(FF)制御器パラメータ学習として有効なフィードバック誤差学習(Feedback Error Learning : FEL)に適用する. これにより, 線形な制御対象だけでなく非線形や係数時変な制御対象に対して, FELによるFF制御器のパラメータ学習を行えるようにする. そして, 例題を通して提案手法の性質を明らかにし, 数値実験として2リンクのDDアームを用いることにより, 提案手法の有効性を検証する.