本論文では,これらの作業用義手の利点を兼ね備えた,作業性と操作性を両立する作業用義手を開発する. 対向に配置した3指を有する電動義手を提案し,能動フックの利点を残しつつ作業性の向上を図る. 開閉機構はシンプルな構造とすることで,軽量,低コストを実現する. 開発義手の操作には,筋活動による断端の形状変化に基づいた操作システムを使用し,筋電義手のような自然な操作感を実現する. 開発した作業用義手の機能評価には,実際の前腕切断者によるSHAPを用いた上肢機能評価テストを行う. 評価結果から,開発する作業用義手の有効性を示す.