災害時におけるマイクロブログの投稿からの流言訂正情報の獲得

高橋弘志 (1151062)


マイクロブログサービス Twitter が日本でも広く利用されている.情報がリア ルタイムに更新されるため,2011 年 3 月の東日本大震災の発生後には,Twitter は電話や E メールの代わりに緊急連絡手段として使われることもあった.しかし この時,同時に Twitter には根拠のない流言が投稿され,広く拡散した.このよ うな流言の中でも悪質なものは安否情報などの重要な情報の伝達の妨げとなるこ とがある.そのため,このような流言の拡散しにくい環境を作ることが重要であ る.流言の拡散を防ぐため,流言マーカーという特徴を用いて Twitter から流言 を訂正する情報を獲得する研究が行われている.この研究では,流言訂正情報は「デマ」という単語を含む傾向があるという仮定の元に,「デマ」を流言マーカーと して流言訂正情報を獲得している.しかし,これまでの研究では,流言マーカー が獲得される流言訂正情報のトピックの多様性に与える影響は考慮されていなかった.本研究では,追加の流言マーカー「ガセ」と「嘘」を用いて実験を行い,この 影響を明らかにする.