タッチ入力と自律移動を利用した複数移動ロボットの同時遠隔操作システム

落合 佑哉 (1151033)


移動ロボットを運用する上で,ロボットを目的地へ誘導する機能は必要不可欠である.遠隔操作はロボット操作の有効な手段の一つであるが,従来のシステムでは操作者がロボットより送信されるセンサ情報を確認しながらロボットの操作に専念しなければならない問題があった.そのため,複数のロボットを同時運用するためには,ロボットの数に応じて操作者が複数人必要であった.

本発表では,遠隔操作にタッチパネルインタフェースを採用し,ロボットの自律移動と組み合わせることで複数の移動ロボットを同時に操作するための遠隔操作システムを提案する.近年,Simultaneous Localization and Mappingの性能が向上し,人の行き交うような動的環境でもリアルタイムな自己位置と環境地図の推定が可能になっていることから,提案システムではこの情報を積極的に利用する.ロボットは操作者に環境地図の提示を行い,操作者はこれを見て望む経路をロボットに与える.ロボットは与えられた経路と推定した環境地図をもとに,Rapidly-exploring Random Treeによる経路計画を行い自律移動することで,操作者の負担を軽減する.複数台の移動ロボットの遠隔操作実験から提案手法の有効性を確認した.