ストレス発散を目的としたロボットへの攻撃行動に関するユーザの印象評価

足立 麻衣子 (1151006)


本研究は,ロボットへの攻撃行動を行った際に,どのようなロボットの要素がユーザの「楽しい」情動の表出に影響するのかという知見を明らかにすることを目的にする. 従来ロボットを攻撃するという試みはほとんど行われていないため,攻撃した人のロボットに対する印象に影響を与える要素であるロボットの「見た目」と「反応」の違いを検証する. 被験者実験で実際にロボットに対して攻撃を行ってもらった結果,ストレス発散に必要な情動の表出の中でも重要な「楽しい」情動の表出において,個人によって, クラス1)生物的でないほうが叩くのが楽しい, クラス2)ロボットの見た目が生物的なほうが叩くのが楽しい, クラス3)ロボットの見た目に関係なく攻撃に対して喜ぶような反応をしたほうが楽しい, という3クラスに大別できることがわかった. クラス2に属する人々は楽しさと同時に罪悪感も感じていることを示唆された.