筋骨格モデルを用いたトレーニングシステムの開発

青本 和也 (1151002)


リハビリやスポーツトレーニングにおいては,ある筋群を鍛えたいなどの特定の効果を得るために正しい姿勢で必要な筋肉を動かすことが重要である. 目的に合わせた運動のデザインは専門家である理学療法士やスポーツトレーナーによって行われ,運動が適切に実行できているかを指導してもらうことが可能である. しかし,時間的・金銭的問題から指導を受けながらトレーニングが実施できる機会は限られている. その為,自身でトレーニングを行う必要があるが,トレーニングは適切に行えていない場合が多く,トレーニング効果が低いという問題がある.

この問題に対して本研究では,自身で繰り返しトレーニングを効果的に実施するためのトレーニングシステムの開発を目的とする. 本システムでは,トレーニングを適切に行うために必要な負荷を筋骨格モデルを用いて負荷を計算し,トレーニング者にフィードバックすることで適切なトレーニングを実現する. 計算された負荷はロボットアームを用いてユーザの手先に加えられ,トレーニング者は指定された姿勢をキープすることでトレーニングを行う. 被験者に対して提案システムを用いたアイソメトリックトレーニング(等尺性収縮運動)を実施してもらい,様々な負荷条件におけるシステムの有効性を確認する.