シロイヌナズナArabidopsis thalianaを用いたDNAメチル化とmicroRNAの解析
秋葉正毅 (1051141)
生命活動はゲノムという設計図の情報を基に細胞単位で行われている。ゲノムの遺伝子情報伝達系をセントラルドグマという。高等生物の体を構築する個々の細胞は,同一の塩基配列情報を有するにも関わらず細胞種特異的な表現型や発現プロファイルを見せる。近年,このような細胞種特異的な表現型や発現に,セントラルドグマに依存しない機構であるエピジェネティクスが注目されている。このエピジェネティクスの1つであるDNAメチル化機構は,DNA中のCpG配列のシトシンメチル化によって引き起こされ,遺伝子発現制御に関わることが知られている。また,その機構にタンパク質をコードしないRNAであるmicroRNAが深く関与していることが報告された。しかし,DNAメチル化とmicroRNAの関係性について体系的な理解は未だにされていない。そこで,本研究ではモデル生物であるシロイヌナズナArabidopsis thalianaをサンプルデータとしてBSMAPを始めとするマッピングソフトを用いたDNAメチル化解析を行った。この解析からマッピング効率比較及び方法を検討し高等生物における普遍的なDNAメチル化やmicroRNAなどのエピジェネティクス研究の基盤を構築することを目的とした。