スカイラインの近傍を探索可能な拡張スカイライン演算に関する研究
吉武 亮 (1051126)
本論文ではスカイライン演算を行う時,スカイライン点だけではなく,スカイライン付近に存在するデータをR木などの範囲問い合わせを用いて探索する手法を提案し評価を行った.
スカイライン演算は大規模データベースから高速に優秀なデータを抽出できる特徴により情報推薦や意思決定などに応用され,記憶装置の低価格化や容量増加などによってその重要性をましている.
スカイライン演算の特徴としてデータ間の優劣のみに着目し,データ間の差を定量的に扱うことができなかった.
そこで,スカイライン演算を行うデータを範囲問い合わせすることができるR木などのデータ構造に格納し,スカイライン周辺のデータを問い合わせる手法を提案し,評価を行う.
範囲問い合わせの領域を指定することで抽出されるデータの特性を絞り込むことができる.
さらに各次元毎に範囲問い合わせの領域を自由に変更することによってユーザが重きを置く要素を持つデータをデータベースから抽出することができる.