フィールドにおける劣化検知のための動的テストスケジューリング
森永洋介 (1051116)
半導体製造プロセスの微細化に伴いトランジスタの劣化は重大な問題となっている.
劣化による障害発生を未然に防ぐために, 回路・システム機構(DART技術) が提案されている.
DART技術は, システムの空き時間を利用したVLSIの自己テスト・診断により,
劣化の事前検知と故障検出が可能である.
また, DART技術では, フィールドテストで測定した遅延値から劣化の進行を計測し,
遅延値が劣化によって限界値を超える前に警告を発する.
しかし, フィールドテストでは, テスト時間,
テストデータ量等のテスト制約が生産テストと比べ厳しいため,
一度のテスト機会でVLSI全体をテストすることは困難である.
本発表では, フィールドテストにおいて低い警告失敗率の実現を目的としたテストスケジューリング法を提案し,
その有効性をモンテカルロシミュレーションを用いた評価実験により示す.