領域拡張法に基づくクラスタ統合を用いた動的環境に頑健なVisual SLAM
福間 健太 (1051091)
三次元空間で自己位置推定と地図生成を同時に行うSimultaneous Localization and Mapping (SLAM)は未知環境下で動作する自律移動ロボットにおいて重要な研究課題である.近年では単眼カメラを用いたVisual SLAMの研究が盛んに行われており,Visual SLAMでは画像中の特徴点をトラッキングすることでカメラ位置姿勢推定を行い,環境地図を生成する.しかしながら,従来手法では静的環境下を仮定しており,環境が変化する動的環境下への対応が難しいという問題があった.そこで,本研究では動的環境下でも頑健にカメラ位置姿勢推定を行うために,画像上の特徴点のクラスタリングを用いた手法を提案する.各クラスタから算出されたカメラ位置を領域拡張法の原理を用いて統合することで,移動クラスタの検出,及びアウトライア点の除去を行い,最終的なカメラ位置姿勢推定を行う.実際に,動的環境下で精度評価実験を行い,提案手法の有効性を示す.