そこで本研究では,二光子顕微鏡の撮像特性を粒子ファントム画像のプロファイルや半値幅,SN比から評価した. 二光子顕微鏡のノイズは,装置依存と試料依存などに分けることができる. 本研究では,フォトンショットノイズや装置の内部雑音など装置依存のノイズに着目した. ノイズの性質に合わせたメディアンフィルタなどの平滑化フィルタを適用することでノイズ除去を試み,粒子ファントム画像のプロファイルと半値幅から特性を評価した. その結果,ノイズに応じて異なるサイズのフィルタを適用することで軽減を確認できた. この結果から適応的にノイズを軽減するフィルタを使用することでニューロンやシナプスなどの3次元観察を容易にし,より正確な形態的特徴や位置情報を得ることが期待される.