化合物データベースからのポリケタイド化合物の検出と生合成酵素配列からの反応中間体予測

浅野 耕輔 (0951146)


二次代謝産物にはポリケタイド化合物と呼ばれる化合物存在する。新規医療用医薬品として非常に優れた性質を有し、合成酵素の配列と化合物の構造に大きな関連がある合成酵素や、その由来遺伝子を操作することによって、最終産物の構造を操作できることがわかってきた。しかし、配列と化合物までの関連は一部の化合物について確立されているが、一般にある構造がポリケタイドであるとする明確な定義は存在しない化学構造的特徴から化合物データベースより抽出した任意の化合物をポリケタイド合成由来であることを特定することができたならば、既存のデータから有効な新薬候補をより効率的に探索でき、より有効な薬剤を生物学的手法により開発できる可能性がある。

本研究では既知のポリケタイド化合物から得た知見から当研究室二次代謝産物データベースKNApSAcKよりポリケタイドの構造的特徴から未知のポリケタイド抽出することをこころみて、またポリケタイド合成酵素の配列情報のみから仮想的な中間体をドメイン検索により予測しSMILES形式の構造データを生成した。生成した予測構造をと実際に生合成で作られている構造との類似性を評価することにより、合成酵素をコードする配列一次元情報から合成される化合物の構造、さらにはその機能予想する可能性を探った。