競合事物間における比較関係認識
山崎義隆 (0951129)
人々が,ある商品やサービスについてウェブ上で評判情報を探す場合,
そのものに関する情報を収集するだけではなく,
たいてい,競合する商品やサービスについての評判情報も収集する.
この時,
当初の目的の事物とそれと競合する事物を比較した意見や感想は,非常に有益である.
なぜなら,
このような競合事物の比較文から,
目的の事物の優位点や欠点,相違点等を明示的に知ることができるからである.
本論文では,
ユーザーが入力した競合する2つの事物に対して,
それらを明示的に比較した比較文をテキスト集合から抽出し,
その文において競合事物対がどのような比較関係(有差,同等,最上級,特徴)にあるか判定する手法を提案する.
提案手法では,
日本語の比較表現を観察することにより人手で構築した規則集合と,教師あり学習法を併用する.
9組の競合事物対を用いて提案手法の評価実験を行い,その有効性を確かめた.