粒子法におけるサブパーティクルスケールの乱流を考慮した液体表面の改良
三村 豪 (0951122)
コンピュータグラフィクス(CG)の分野において,水や煙などの流体現象を現実的に表現することは重要なテーマであり,
その研究は盛んに行われている.
これらの流体現象をCGで再現する上で重要となる要素の一つが乱流である.
乱流は非常に乱れた流れであり,川や滝,船のあとにできる後流など様々なシーンに見られる.
しかしながら,その挙動の複雑さから特にリアルタイムアプリケーションでは扱うことが難しかった.
そこで,本論文では,液体の流れにおいて,乱流をリアルタイムに表現するための手法を提案する.
本手法では,液体のリアルタイムシミュレーションに適した手法として粒子法の一種であるSPH法を採用し,
粒子法においてパーティクルをサブパーティクルに分割することにより
シミュレーションでは捉えきれない速度場,粒子配置を再現し,
乱流を含む流れの流体表面を生成する.
また,高速に並列計算ができるGPUで実装を行い,提案手法の有効性を検証する.