実環境における三次元注視軌跡及び三次元注視頻度マップの可視化手法
高橋健治(0951074)
頭部装着型視線計測装置の小型化により,
ユーザの自由な移動を許容する視線計測が可能となっている.
しかし,視線運動は頭部運動と眼球運動からなるため,
外部センサ等を用いて頭部位置を推定する必要があり,
計測範囲の制限やシステムの大型化が懸念される.
さらに,
既存装置では
視線情報が特定平面における二次元情報として取得されるため,
環境との対応関係を自動的に既知とすることが出来ず,
三次元的な推定結果の可視化が困難であった.
そこで本研究では,
装置前方に設置されたカメラによるVisual SLAMと環境の三次元地図を用いた三次元注視点推定手法を提案する.
カメラ画像中に存在する特徴点をトラッキングすることで
三次元復元させた特徴点をもとに頭部位置姿勢を推定する.
さらに,装置を用いて計測した視線情報と特徴点群を組み合わせることで三次元注視点を推定する.
そして,
移動ロボットを用いて環境を計測することで構築した
SIFT特徴量を有する三次元特徴点地図を用いて
実環境との対応関係を既知とする.
環境の三次元地図上に
投影された注視軌跡を用いて
環境地図上に三次元Heatmapを生成し,
注視頻度の可視化を実現した.