関連性を持たせたインタラクティブフォトモザイクによる画像サーフィングシステムの提案と評価

佐藤 和男(0951065)


近年,デジタルカメラの普及によってユーザが写真や動画をいつでもどこでも撮影することができるようになった.また,インターネットの普及によってWeb上から大量の写真や動画などのディジタルコンテンツを得られるようになった.しかし,現在の検索技術では,ユーザが望むコンテンツをある程度絞り込めるものの,まだユーザの手動による選択が必要である.特に,探す判断基準があいまい過ぎて探しにくい場合,その探す行為に対して負担に感じ,結果的に飽きを生じ,満足のしない結果でもそれであきらめてしまうということがあると考えられる.

本研究では,探す行為における飽きさせない工夫として,画像の出力表示にフォトモザイクを用いた画像viewerシステムを提案する.フォトモザイクは大量の画像の集合で一枚の絵を構成するアートの一種である.画像内にあるタグの情報を用い,元の画像に対して関連性ある画像のみで構成されたフォトモザイクを生成させることで,ユーザがその関連性を手がかりにサーフィングをすることができる. それによって,ユーザが面白いと感じながらコンテンツを探索することができ,なおかつ本来ユーザが欲しかったコンテンツを得られるのではないかと期待できる.本研究では提案システムを実装し,さらにその有用性をユーザ実験を通じて評価する.