本発表では家電の一つである炊飯器を考える. 炊飯プロセスの制御においては, 米(デンプン)のゼラチン化を含む物理現象が複雑であること, 炊飯中の釜内部の 状態をリアルタイムに計測することが困難であることなどの理由から, 従来, モデルレスのパターン制御が主として用いられてきた. しかし, 温度制御性能の一層の向上のためには, モデルによる内部状態の推定が不可欠である. そこで,本発表では, その数理モデル化を検討する. 加圧炊飯プロセスで重要となる水の拡散, 熱容量の変化, 圧力の変化を表現する 3つのモデルを作成し, 互いに影響しあうこれらの現象を統合したモデルを提案する. またシミュレーションによる作成したモデルの評価について述べる.
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