安全確保速度(HAS)に基づく模範的な交差点通過行動プロフィールの導出

粕谷 悠介 (0951031)


近年,信号機のない交差点での出会い頭事故が多発している.これはドライバが十分な安全確認を行っていないことが原因で,事故を削減するにはドライバの不安全運転行動の原因となる誤った安全意識を改善する必要がある.先行研究では,各ドライバの運転行動の問題点を明らかにするため,運転行動の危険度を定量的に評価する指標(Highest Admitted Speed=HAS)を提案した.また,HASを用いて運転行動改善のための教育を行った結果,ドライバの運転行動に変化が見られ,HASを用いた教育が有用的であることを実証した.本研究では,ドライバが見本とすべき模範的な運転行動プロフィールを,HASに基づいて数理的に導出する方法を提案する.導出したプロフィールを教育で活用することで,出会い頭事故の削減が期待される.