文間の弱対立関係の定義と認識

大木 環美 (0951018)


意見マイニングをはじめとする意見を集約するタスクでは, 賛成意見や対立意見の分類が行われている. 実際には,これらの意見の中に部分的な賛成意見や部分的な対立意見も 存在しているおり,完全な賛成意見や完全な対立意見とは異なる観点を持った 有用な情報が含まれている. 部分的賛成・対立意見を認識するためには含意関係認識(RTE)技術が有効であるが, RTEのタスクでは,含意・矛盾・不明の3種類の関係に分類されており, RTEの枠組みでは,部分的な賛成・対立意見を完全な賛成・対立意見と明示的に区別して 示す文対の関係が存在しない. そのため,RTEを利用した意見マイニングでは, ユーザが部分的賛成・対立の意見のみを得ることは難しい. そこで本研究では,有用な知見となる部分的賛成・対立を示す文間の関係を弱対立の関係として 新たに定義し,与えられた2文間の関係が弱対立関係であるかを認識するための 弱対立認識の認識パターンを作成した. この認識パターンを用いた弱対立認識のためのシステムを実装し, 実験の結果,F値で0.61の性能が得られた. 本発表では,弱対立の定義と弱対立認識のアプローチおよび実験の結果について報告する.

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