漫然運転防止のための運転行動のモデル化

井上 裕太 (0951012)


追突事故は,自動車事故の中で大きな割合を占めており,その原因の多くが漫然運転である. そのため,事前に漫然運転を検知しドライバに警告するドライバ支援システムが研究されてきた.

我々は衝突リスク指標のひとつである二次衝突余裕時間 (2nd-order Time-To-Collision: TTC2) を用いたブレーキ警報システムに取り組んできたが,TTC2 にはドライバの危険性の感覚に合わない場面があることが分かった. 本研究ではこの問題点を解消するブレーキ予測 TTC (Brake-assumed Time-To-Collision: BTTC) と, そのパラメータを運転データから推定する方法を 2 つ提案した.BTTC と提案手法の効果の確認のため, 自由走行実験を行い収集したデータをもとに計算機実験を行い, BTTC によってドライバの感覚とのずれが減少すること,運転行動をモデル化できることが確認された.