ウェアラブルインタフェースのための骨導音センシング
伊藤 晃大 (0951010)
本発表では,骨導音を利用した接触・運動情報センシングを提案する.生体骨を伝わる骨導音を利用することで,疎に配置した少数のセンサで広範囲の情報が得られる.接触情報センシングとして,衝突時に生じた骨導音から前腕部の衝突位置の判別を行う.2個の骨伝導マイクロフォンを前腕骨に取り付け,マイク間の信号のレベル差から衝突位置を判別する.また,運動情報センシングとして,アクティブセンシングによる肘の屈曲角推定を行う.肘頭に取り付けたスピーカから既知の骨導音を入力し,振幅の変化から肘の屈曲角を推定する.また,これらのセンシング手法が同時に使用できることを示す.その結果,これらの手法を同時に使用した場合においても,92.0[%] 以上の正答率で衝突位置を判別でき,5[deg]程度の平均誤差で肘の屈曲角推定が可能であった.