キャラクタの姿勢入力の双方向インターフェイス

吉崎 航 (0851129)


 人形の関節にアクチュエータを搭載することで3DCGキャラクタの双方向姿勢制御を可能とする新しいインターフェイス、Active Marionetteを提案する.また実験により従来方法との比較を行い,優位性を示した.

 人形の姿勢を読み込むことでCGキャラクタの姿勢を読み込めるデバイスは従来から存在するが,読み取りのみで人形へのフィードバックはできなかった.提案手法は,人形の姿勢をCG側に読み込むだけではなく,仮想空間上で起こった干渉を人形側にフィードバック可能である.

 各関節にサーボを搭載することで多くの利点を得られる.第一に,関節の硬さや可動範囲を個別に設定することが可能になる.第二に,従来手法より軽い力で操作可能になる.本稿では重力補償とトルク制御を組み合わせて関節操作力の低減と姿勢保持を両立するInteligent Gravitational Compensation制御を開発した.第三に,肩関節などに生じるジンブルバックを動的に回避できる.第四に,可動範囲を動的に変化させることでjoint couplingのような人間特有の現象を人形で再現することが可能となる.

 前述のような初期姿勢読み込み,フィードバック,直感的操作,動作補正などの多くの特徴により,Active Marionetteは商品開発のプレビューや,デジタルマネキン,CGアニメーション作成などの多くの分野で,直感的なポージング環境を実現する.