OSS開発におけるコミュニケーション効率化のためのアウェアネス支援システム
山本瑞起 (0851127)
オープンソースソフトウェア (OSS) の品質は,多くの開発者が開発に携わることで維持されている.しかし,多くの開発者を抱えるOSSプロジェクトであっても,近年では不具合修正プロセスが長期化しており品質の維持が難しくなってきている.本論文では,不具合修正が長期化する3つの要因(地理的要因による時差,開発者の開発従事時間の違いによる活動時差,担当者の把握不足)に着目し,不具合修正プロセスの改善を目的としたアウェアネス支援システムACTION (Awareness Communication Tool for Interactive Open Negotiation) を構築した.システムの有用性を検証するために比較実験をおこなった結果,
ACTIONを利用することで,開発者の活動時間に沿ったコミュニケーションが可能になることを確認した.また,従来システムと比較してACTIONはOSS開発者のコミュニケーションを効率化できることを確かめた.