デザインパターン検出能力の向上を目的とした複数検出手法の併用
水野 恵祐 (0851116)
デザインパターンとは,ソフトウェアの設計時によく起こる問題に対する典型的な解決策をまとめたものである.
ソフトウェアに適用されているデザインパターンを検出することは,ソフトウェアの構造に関する理解を深めることにつながる.
そのため,これまでに数多くのデザインパターン検出手法が提案されている.
これらの検出手法は,検出可能なデザインパターンの種類や検出箇所が異なっている.
この違いはそれぞれの検出手法の検出アプローチの違いによるものであり,それぞれの検出手法にはデザインパターン検出の適性に差があると考えられる.
本研究では,複数の検出手法を適切に併用することで,個々の検出手法の適性を補い合い,デザインパターン検出能力を向上させる手法を提案する.
現在,いくつかのデザインパターン検出手法をツールとして実装したものがWeb 上で公開されている.
そこで,これらのツールの検出結果を組み合わせることで複数検出手法の併用を実現した.
また,提案手法の妥当性の検証,および併用アルゴリズムの性能評価のための実験を行った.
本発表では,提案手法および実験の概要について述べる.