プラント運転現場においては現在、競争力強化のための多能工化により少人化が進んでいる。このような運転現場において、プラントの安全・安定操業のためにはシフトメンバーが連携し、異常時や緊急状態に対し総合力で解決にあたることが求められる。
本発表では個々の運転員のスキルレベルに基づくシフトの異常/緊急対応能力の定量的評価法を用いて、異常/緊急対応能力を最大化するシフト編成最適化法を提案する。シフト編成最適化問題では、シフトの異常対応能力が100%という制約条件下で、緊急対応能力を最大化するシフト編成を求める。シフト編成最適化問題の解法には、遺伝的アルゴリズムを用いた。実際のプラントでのシフト編成問題に提案手法を適用した結果、シフトの異常対応能力100%かつ緊急対応能力を大幅に改善できることを示した。