局所的な特徴と大局的な特徴の統合による蓄積映像からの人物移動軌跡の獲得

西行 健太 (0851082)


カメラで蓄積された映像をオフラインで解析し、高精度な人物移動軌跡を得る手法について述べる.実環境での人物検出追跡は行動解析に不可欠であるが,特に屋外では日照変動や対象の見えの変化などの要因で誤った結果を得ることが多い.そこで,本研究では,各フレーム間での見えの類似性などの局所的な特徴だけではなく,人物消失位置や移動軌跡の一貫性などの大局的な特徴を用いて日照変動などによるノイズに頑健な人物移動軌跡の獲得を目指す.しかし,局所的な情報と,大局的な情報は計算コストなどの制約により,単純に両方の情報を統合することは難しいため,本研究では局所的な情報を用いる層と,大局的な情報を用いる層の2層構造のモデルを用いて,両方の情報の統合を図る.実験では,提案した手法により,屋外での日照変動の生じている映像で高精度な人物移動軌跡を獲得できることを確認した.