Active Vision による3次元移動体位置計測の検討

木田直希 (0851029)


カメラ画像に基づく位置計測をおこなう場合, レンズ収差等により生じる画像 歪みの影響を大きく受けるため, 精密なキャリブレーション (補正) が必須である. そこで 本発表では, 2 台のパンチルトカメラを用いたActive Vision によって, キャリブ レーションに依存しない高精度な3 次元位置計測を実現する方法を提案する. 対 象物を常に画像中心に捉えることによって歪みの影響をおさえ, 三角測量法を用 いることによって対象物の3 次元位置計測をおこなう視覚計測システムを構築し, その検証結果を示す. さらにこれを移動体計測に応用することを考える. その場 合, 高精度なビジュアルサーボ系を構成しなければならない. そこで, 系を複数のサンプリング周期が混在するマルチ レート系として捉え, 対象物の運動予測とフィードバック制御を組み合わせた, 追 従制御系の設計法を示す. そして, 提案法の有効性を数値シミュレーションと実 機実験により検証する.