2015 年ごろには一般家庭にすでに様々なロボットが導入されていることが予想 されており.家庭内において,多数の異種ロボットを協調動作させることによっ て,タスクを遂行する必要があると考える.
本研究ではXML 言語を利用して作成したデータベースと,過去のタスク事例 を保存し活用することで,これまでのシステムでは不可能だった「時と場合」に 応じた異種ロボット協調システムを目指す.このようなシステムを本論文では, 「実世界指向型タスク割り当て機構」として提案している.想定している環境は, ユビキタス環境が整えられた,未来の室内環境とし.その中において,2 種のロ ボットよりなる異種ロボット群を取り扱っている.各要素間の通信に関しては, 既存のインターネット環境を用いた.
本研究の重要な点は,多種多様な異種ロボットをどのように表現するか,非常 に複雑で動的な環境においてタスク割り当てをどのように行うか,異種ロボット に対して適切にタスクを割り当てるための指標,タスクの失敗が発生した場合の システムとしての適応性などである.つまり,異種性を認めながら,環境の変化 に柔軟に対応しつつ,全てを統一的な観点から取り扱うことにある.
最終的に提案するシステムを実装したロボット2 台を用いた物体操作に関する タスクを通して,提案システムの基本構成の動作を確認した.