学習モデルを用いた人物姿勢推定におけるモデル間遷移経路の生成
市田 憲明 (0851007)
本論文では同期ビデオ群より獲得した人体の3次元形状から
姿勢推定を行う手法を提案する.
我々の手法は,
各時刻の形状と姿勢情報(関節位置$\cdot$角度など)を対応付けて
学習しておくことで時系列復元形状からの姿勢追跡を行う.
学習は基本的な動作毎に行うため,
1)各動作モデルを適宜追加可能,
2)各モデルはその動作に特化した学習が可能となる.
推定時はこれらの学習モデルを自動的に切替ながら姿勢を追跡する.
この切替が遅れてしまうと,
動作間をまたぐ人の動きの追跡追従性が遅れてしまう.
提案手法では,
モデル間で動作の遷移が発生する可能性がある箇所を
データの類似性に基づいて特定し,
その遷移候補点間をなめらかに繋ぐ姿勢変化を仮想的に生成することにより,
モデル間の即応的な遷移および遷移時の姿勢追跡精度の向上を実現する.
実際に計測されたデータとこれらの仮想的に追加したデータを学習データとして
用いることにより,姿勢追跡時のモデル切替を円滑化し,
姿勢推定の精度向上が可能であることを示す.