人の身体的特性を用いた模倣における二者間身体マッピングの推定

瀧 大補(0751070)


ロボットの動作生成を簡便にする手法として,模倣による動作獲得の手法が注 目されている.模倣において,まず被模倣者とロボットの各部位の対応関係を決 定(マッピング)することが必要不可欠である.被模倣者とロボット間で異なる 構造を持つ場合でも適切なマッピングを行えることが望ましい.そこで,本論文 では模倣動作として提示された人や人以外の 2D シルエット動画に対し,ロボッ トの各部位をマッピングする手法を提案する.本手法は大きく2つのステップか らなる.まず,グラフマッチング手法の1つであるグラフエディットアルゴリズ ムを用いてフレームごとに複数のマッピング候補を出力する.このとき,ロボッ トの運動学的拘束条件を加味しつつ,取り得る可能性のあるマッピング候補を十 分な数だけ生成する.次に,DP マッチングを用いて,適切なマッピングの時系 列を決定する.このとき,ロボットの運動学的・動力学的特性を考慮して,なめ らかに連結される候補を選択する.実際に,人対人の模倣をおこなうことで提案 手法を数量的に評価し,人以外の対象対人の模倣をおこなうことで質的に評価し た結果を示す.